emmy
16
7月
2021

The Reason I Jump

先月から、映画館がやっとやっとリオープンになった。

 
アイルランドは未だにロックダウン中なのと
本来であれば7月の頭にレストランやパブも再開できるアナウンスが出ていたのだが、政府はギリギリになってこの発表を撤回。
まだ明確な告示はなく、引き続き店内でのイートインは出来ない状態である。
(テイクアウトまたはテラス席のみで飲食が出来る)
 
 
映画館に行くのは個人的には1年半ぶり。
やっぱりスクリーンで観る迫力やこの空気感。
劇場に入った瞬間の匂いだけで、めまいがする思いだった。
 
 
Irish Film Institute
 
ダブリンのシティーど真ん中(テンプルバーの中)にある老舗ミニシアター系の映画館。
劇場運営の他に配給や
DVDや書籍の販売も行っていて日本で云ったらユーロスペースやアップリンク、イメージフォーラムに似ている気がする。
また建物もおしゃれなヨーロピアン仕様であって
ちょっと美術館ぽさも伺える。
 
 
月曜日はステューデントデーで€5.5=¥約700で観れるのも嬉しい♪もちろん新作が。
(ダブリンの劇場は場所によって値段が違うのだが大体が€10¥=1300くらいなので通常料金も日本に比べると比較的安い。あとシネコンは高いので個人的にはあんまり行かない。)
 
 
コロナ禍の前は本当によく通っていた。
何と言ってもAllCityの真裏にあるので個人的には劇マブである。
 
 
 
 
 
今回観た作品は『The Reason I Jump
邦題:僕が跳びはねる理由
 
 
原作は東田直樹さんで、映画版は2020年にイギリスで制作されている。
全編が英語であり、少し日本語も文字のインサートととして差し込まれてくる。
 
 
 
とはいえ、この作品に言葉など必要なく
完全なる音と視覚で魅せるドキュメンタリー作品だ。
 
数人の自閉症を抱えた少年少女にフォーカスを当てたお話であり
実際に暮らしている日常をここでは切り取ってストーリーを紡いでいる。
 
こう聞くと、病気のおなみだ頂戴映画に感じ取られてしまうかもしれないが
この映画のスゴイところは
自閉症に対して可哀想とか、悲しいとか、同情心を煽る撮り方ではなく
 
自閉症の子が感じる世界の受け取り方。
言葉を持たない彼らがどのように
雨の音、風の音。
車が横を通るときの振動。
お母さんお父さんの声音。
ファンヒーターの音。
冷たい、暖かい。
明るい、暗い。これらを身体でどのように理解して飲み込んでいるか。
 
もうそれはアンビエントミュージックでしかなくて、彼らの日常の全てが
音楽であるように感じられ
見ているこちら側が
当たり前の日常にハッとさせられる。
日々聞き流しているたわいもない音だけど
視覚や感覚で音を聞いたりするにこんな風に彼らには伝わっているのかということ。
 
 
興味深かった男の子が一人いて
彼は発電メーターのジーーーーーーとなる機械の音に安心感を覚えるようだった。
街でメーターを見かけるとどんな場所でも駆け寄って
這いつくばってでもその音に夢中で耳をすり合わせてしまう。
まるでクラブの中でスピーカーに寄り添うかのように。
その光景がなんとも素敵で
その音の中に、音楽が宿っていて
リズムはないにせよ、それこそがアンビエントであって環境音楽の御賞味なのだろうなと。
 
また、劇中では彼らの感じ方や感覚を比喩する如く
疑似体験のような映像が差し込まれているのだが、その表現の豊かさにも心が持っていかれる。
 
 
 
とても興味深い作品であった。
特にドキュメンタリー好きな方には強くお勧めしたい!
こういう作品こそ映画館で絶対見るべき!
音がとっても素敵!
また、言葉を話せない彼らの気持ちを
今作を観ただけでは、決して全てがわかった気になんてなれないけど
同じ世界の中で
このように生活を受け止めている人たちがいること、知るきっかけを与えてくれたことにも観て本当に良かったと思う。
 
月並みな言葉になってしまうけど
人には、得意不得意があって
そこを認めたり伸ばせられたらどんなにいいだろう。
劇中の少年少女たちはそれぞれに好きなことを持って興味の軸に各々没頭している。彼らの生き方に強く惹かれた。
偽善的なことを言うつもりは毛頭にないのだけれど
健常者だろうが弱者であろうが
やりたいこと、夢中になれることを持っている人はごく一部である気がする。
それがあるって言うことはどんなに幸せなことだろうか。それが全てのようにも私は思う。
それが犯罪行為や人に迷惑がかからないことであればなんだっていい。
別にアウトプットしないことでも。
 
好きなことを生活の中に持っていられるっていいよな〜
 
 
 
今の私の目標は
映画館で月4本最低でも映画を見ることです。映画に今こそ立ち戻りたい。
自分のやりたいこと居たい場所はここにあるんだって改めて感じさせられた。
 
 
恥ずかしながら
予告編からもう、劇場に入れることに感動して泣いてしまったんですよね…w
しかもハリウッドの超大作w
どこで泣くんだよって言う。w
 
この音響で、このスクリーンで
ずっとずっと映画が観たかった。
 
当たり前が当たり前じゃない今だからこそ
改めて自分の好きなものや興味のあるものにだけ情熱を注ぎたいと感じる。
 
映画を映画館で観れる世界に戻って今本当に嬉しい。
 
 
 
 
そろそろ重い腰を上げねば!!!!!
去年からたるんでるこのマインドを奮い立たせてくれてありがとう。
 
 
 
 
P.S.
 
私は映画を見るときは絶対に一番前です。
もしくは前から2,3列目。
 
これって映画館で働いたことある人には超アルアルなんですよ。マジ。
 

 

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