emmy
28
10月
2020

私は園子温が嫌い。

エッシャー通りの赤いポストという映画をご存知でしょうか?(英題: Red Post on Escher Street)

 
たまたま昨日某サイトからこの作品を知って興味本位で観てみたのですが…
 
 
むちゃくちゃくちゃむちゃくちゃ
むちゃくちゃ…
面白すぎた!!!!!!!!!というか、なんかこの感じ…前にもどこかの映画からも受け取ったことあるぞ!っと初見ながらに感じる。んん、…なんだっけこれ。
 
 
 
 
(前置きは置いといて、いきなりですがこっからはただの悪口になります…)
正直、園子温の作品。私は好きではありません。
いや、好きではないというか
ゾンビ映画が嫌いな人がいるように、私は園子温の作品が嫌いであります。
というとかなり突き放すようなコメントとなってしまうのですが。
監督作品ひとつでも観たことある人ならなんとなくわかってくれるでしょうか
園子温の作品て、もう園子温感凄まじくって…(俺が園子温だって、自分で言っちゃってるしね。)
好きな人はどっぷりハマる作風だとは思うんですが
北野武よりも私はこの人おナニー映画強い人だなって印象があって
園子温のエログロがもー、めちゃくちゃ苦手でした。
 
でした、と言うのも
紀子の食卓や、
気球クラブ、その後
あたりはものすっごく好きだったんですが
愛のむきだし以降
ダサさと尖り方のテンションに、テンでついていけなくなってしまい
ダメだ、これ苦手だ!!!!!って思ってから
ちょっと距離感が生まれてしまったというか
全く観なくなってしまいました。
あと、もう単純にリリースのスパンが尋常じゃなさすぎてめちゃくちゃ凄すぎるぜっていう。w
いったい御本人どんな脳みその構造してるのか気になります。
 
 
 
そんな中、去年Netflixから配信された
‘愛なき森で叫べ’ をふと観たのがこのあいだ。
ああ、やっぱり園子温特有のエログロさ。プラスなんとも言えないこのダサさと奇抜さ。
久しぶりに園子温の映画観たけど、変わらずいつも出てくるミツコとジョー。
橋田壽賀子ばりの、登場人物みんながみんな園子温節な演技の仕方も一際目立っていて。みんな一様に狂ってる。なんていうか舞台演技感ある。
やっぱなー。だよなー。って思いながらも
映画版はもちろん。ドラマ版までじっくり見尽くしてしまい、
ここ何年間か抱いていた園子温アレルギーからいつの間にか、ふっと抜けきり
画面越しに笑う、椎名桔平にどっぷりはまってしまうのでした。
 
 
ぬあんじゃこりゃあああ!!!っていう、
高校生の頃に近所のレンタルビデオ屋で借りた’うつしみ‘の興奮がもう一回戻ってきた如く。
この、ダサさとセンスの没落具合に
なんでだか心惹かれるというか…
一周まわってもはや、園子温大大大好きになるのです。結局。
 
 
 
で、本題に戻るのですが
新作’エッシャー通りの赤いポスト’がどんな感じなのかというと
これが、
 
まあっっっっっっっっっっったく園子温らしさが感じられない作品になっているのがもう驚き。
(ミツコはやっぱり出てくるんだけどね。今作ではそんな重要役ではない)
ジャンルは全く違うのですが
カメラを止めるなを思い起こすような、インディーズ感溢れ出る作品。
シネマインパクトで製作されてそうな自主制作テイストも感じ得ました。
 
 
 
なんと、今回エログロは完全封印。
冷たい熱帯魚以降のような。人殺して、肉体切り裂いたり、なかの臓器クラッシャーしちゃうような描写(愛なき森で叫べでもこれはあったね)
が、全くなかったのです!!!!!!!!
おいおい、どうしちゃったんだ。園子温。
かといって一筋縄ではいかないストーリー。
今回、エキストラという人物にフォーカスを当てた物語になっていて
いろんな登場人物が女優を目指して奮闘するなか、縺れ合い。すれ違い。共鳴していく流れ。
 
今作は2時間半あって、ちょっと観る気失せるのも本音なのだが←
正直、体感はもっとあるくらい。楽しい映画あるあるの、短く感じたとかはむしろ全く思いませんでした。
一人一人が皆必死に生きていて、この短い出演シーンの中にあるエキストラ役の人々にも、いろんなドラマが生まれているのです。
無駄なシーンが少なく、ひときれひときれ非常に重たい話が紡ぎ出されていました。
 
 
こと。
私ごとではありますが
ダブリンで、一度だけエキストラに参加したことがあって、人生で初めて商業映画の現場を生で見れた貴重な体験。
決して私たちには誰も気を止めない
台本にもない役どころ。
カメラ自体こちらに降られることもないシーンばかりなのですが
このキャラクターにも一人一人物語があったりして、
観る人には絶対受け取れないだろうけども、
今日彼女に振られたとか、本当は仕事だけどズル休みしてここに遊びに来ているだとか、このギブスは日曜日の野球の試合でけがしちゃったからだとか、
見切れている場面でも粛々とわたしたちは演技を続けていて
エキストラの中の人達にもサブストーリー、人間味がちゃんと宿っているのです。
 
 
 
ネタバレにならないよう書かなくちゃとか思いながら今タイピングしていますが
正直、
この映画の感想をただ一言面白すぎたと思いの丈を示すのが精一杯で
考察したり、物語のメッセージ性を解きほぐすには非常に難解で、私が園子温心中クラブにでも属していない限り難しいのではないかと思います。
 
ラストシーンがこれまた青春映画あるある感あって最高なのと
ドキュメンタリー感も相まっているのがさらに興奮します。(実際、あの最後はリアルなのか演出なのか?)
 
 
 
日本の映画ってこういうテイストなんだぞ、って世界に知らしめるようなニューウェーブな作品。むしろ園子温というワードがひとつのジャンルで区切られるような感覚さえ覚えました。
 
鬼才。
その言葉一つに限ります。
 
 
 
昔、何かのインタビューで園子温が(一言一句は覚えていないのですが…)
 
‘若い子で小津安二郎とか、黒澤明が好きだとかいってる奴はダメだ!’
‘今生きてるんだから、今やってる映画を見ろ!’
‘勿体無いぞ!’
っていう物言いが、ちょっとあのセッションていう映画に出てくるドラムの先生ばりの高圧感あっておしっこちびってしまうくらい、引いてしまったんですが
ただ、自分自身に向き合うと、わたしにもグさっとくるものがあって(当時めっちゃくちゃ成瀬巳喜男ファンだったのでw)
 
それ以降、音楽も映画も小説も。新作をたくさんたくさん観るよう務めてきました。
それは、園子温苦手意識の強かった近年まで変わらず見習って行動しています。
(アイルランド来たからもケルト音楽にはまらなかったのはそこが大きいかもしれません)
 
 
 
 
だから、何が言いたいかっていうと
結局自分はめちゃくちゃ園子温作品大好きで
なんだかんだそのダサさとか、時代遅れなカッコ悪いおじさん的思想とかに
本当は めちゃくちゃ惹かれていたのでした。
 
 
 
 
もう、ほんんンンンンンンンンんと最高なんで。
 
エッシャー通りの赤いポスト
 
無名俳優さんばかり出ているところもかなり熱いですし、
超ちょい役ながらも重要な役どころで、藤田朋子さんが出ているところは
渡る世間鬼ばかりファンとしては高揚します!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ながこはん!!!
 
あまり情報がないので、色々ググって見たんですが
日本では劇場公開とかはあるのでしょうか?
日本だと何で観れるんだろう…
何か知ってる人いましたらぜひ教えて下さい!
 
 
 
P.S.
LOVE園子温。

 

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2 Responses

  1. ブログ、楽しく読ませて頂きました。
    ご感想ありがとうございます。
    引き続き「エッシャー通りの赤いポスト」(日本時間2月23日最新情報公開)を宜しくお願い申し上げます。

    • emmy_shigeta emmy_shigeta より:

      コメント頂きありがとうございます!!!
      園さんのハリウッド新作もとても楽しみにしています!!!!!!!!